飛行機雲で天気がわかるって本当?雲ができる理由と天気の見分け方

「ひこうき雲」といえば、松任谷由実さん(ユーミン)の名曲ですが、抜けるような青い空に細長く続く白い飛行機の軌跡は、なんだかとても気持ちがいいですよね。
あの、飛行機雲で天気予報ができるというウワサを聞きました。
本当なんでしょうか?

フクちゃんフクちゃん

今回はこの「飛行機雲と天気の謎」を解き明かしていきましょう。
飛行機雲ってなぜできるのか?飛行機雲で天気を見分ける方法の2つについて、お話しします。
一緒に、にわか天気予報士になってみませんか?

スポンサーリンク

飛行機雲ってなぜできる?

先ず、飛行機雲ってどんな雲なのか?
もう一度確認したいと思いますが、「飛行機雲」を検索すると、
「飛行機の航跡に生成される細長い線状の雲のこと。 ジェット機などのエンジンから出る排気ガス中の水分、あるいは翼の近傍の低圧部が原因となって発生する、排煙ではなく雲である。別名 航跡雲(こうせきうん)」
というふうに書かれています。

簡単に言うと、「飛行機などが空を運航する時、エンジンによって出される水蒸気や、空気圧の差が原因でできる雲。」ということのようです。

では、詳しく見ていきましょう。

主な原因はふたつです。

①排気ガス

直線状の飛行機雲は、どうやら排気ガスによってできた雲のようです。排気ガスの煙ではありません。
飛行機雲ができるのは、高さが地上約6000メートル以上の場合です。
その高さになると、温度も低く、雲は氷の粒になっています。
そこを飛行機が飛ぶと、エンジンから出る水蒸気は、氷の粒なのです。
それが地上から見ると白く雲のように見えるのです。
寒い朝、息が白くなることと同じです。

②うずまき

飛行機の翼の先端付近では、下の面と上の面の接する気圧差から、うずまきができて、このうずまきが、部分的に気圧と気温を下げて、水分が冷やされるため雲を作り出すこともあります。

飛行機雲ができる理由は、以上の2つの説が有力のようです。
また、この二つの原因の、排気ガスとうずまきが重なって出来ることもあるそうです。

それから、飛行機雲とは逆に、雲の中を飛行機が通ると、雲が筋状になくなっていくことがあります。
これは消滅飛行機雲(しょうめつひこうきぐも)、または反対飛行機雲(はんたいひこうきぐも)と呼ばれています。
飛行機の排出ガスの熱で、大気中の水分が蒸発したり、乱気流により周囲の乾いた大気と混ざったり、エンジン排気の粒子により水分が凍結し落下することの3つが原因のようです。
消滅飛行機雲、今度みつけたら思い出してください。

スポンサーリンク

飛行機雲で天気を見分ける方法は?

「飛行機雲が立つ時は雨が近い」ということわざがあります。
飛行機雲が見えると雨になりやすい。ということでしょうか。

水蒸気が多いとできる飛行機雲は、「天気下り坂」のサインのようです。
逆に、水蒸気が少ないと飛行機雲は出来ないこともあるようです。
飛行機が飛んだ後に、飛行機雲が残るということは、上空の空気にたくさんの水分がふくまれているので、雨が降りやすくなるということです。
そして、あっと言う間に消えてしまう、短い「飛行機雲」が見えたら、水蒸気は少ないので、晴れになると思っていいでしょう。

「飛行機雲は天気下り坂のきざし」また、「飛行機雲がすぐにきえると晴れ」
などという、言い伝えもあるようです。
飛行機雲によって、天気予報もできるんですね。
今度飛行機雲をみたら、是非天気を予想してみましょう。
ちょっと話はズレますが、エンジンの数によって飛行機雲のでき方が違うようです。
例えば、エンジンが4つある飛行機は4本の雲が出ます。
左右2本がまとまって2本のように見えたりしますが、航空機の機種を知る手がかりになります。
飛行機雲は、このように地上から自機の情報が漏れて、発見される目印になってしまうので、特に軍用機にとっては警戒したい問題です。
そのため、どうしたら飛行機雲が少なくなるか研究が重ねられていて、アメリカ空軍のB-2には、飛行機雲の発生を抑える機能が備わっているようです。
なるほど・・・軍機にとっては、飛行機雲の情報は死活問題ですからね。

最後にまとめ

今回はこの「飛行機雲と天気の謎」を解き明かすべく、飛行機雲ってなぜできるのか?
飛行機雲で天気を見分ける方法は?のふたつについて、お話ししてきました。
何気なく遭遇する「飛行機雲」も、よく調べてみると面白いですね。
飛行機雲は、飛行機の排気ガスではなくて、飛行機が飛行する際に、排気ガスや翼が高さと気圧などによってできる雲であること。
そして、飛行機雲の長さによって天気を見分けることができるということ。長いと雨。短いと晴れ。
飛行機雲にまつわることわざや言い伝えもあり、飛行機雲は天気予報と密接な関係もありました。また、軍用機の飛行機雲対策のことなどは耳寄り情報でした。
ユーミンの「ひこうき雲」は、悲しい歌でした。
たくさんの人が、同じ空の飛行機雲を、様々な気持ちで見つめているのですね。

スポンサーリンク
この記事が役に立ったらSNSでシェアしてね!

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう