ぬか漬けって食べたことありますよね。
実はあれが、すごく栄養満点の食材らしいんです。
ぬかってお米を玄米から白米に精米した時に、剥がれるものです。
あの糠に野菜などを入れて漬けると、何とも言えない美味しいお漬物が出来上がります。
野菜の保存食としても、こんなにバランスのいいものはありません。
今回は、ぬか漬けの栄養と塩分についてと、具材と漬け方の紹介。
そして管理方法と起源にも迫ります。
この恐るべしぬか漬け効果に、きっとあなたもぬか漬けの虜です
ぬか漬けの栄養と塩分
ぬか漬けにした野菜が、栄養豊富なのは何故でしょうか?
ぬか漬けの栄養
糠には、特に乳酸菌やビタミン、カルシウムなどが多く含まれています。
糠は、玄米から白米に精米した時に取り除かれる胚芽や表皮の部分のことで、そこにはお米のビタミンやミネラルの95%が含まれていると言われています。
この糠を発酵させて作る「ぬか床」は、たんぱく質、脂質、食物繊維、ビタミンA、B1、B2、B6、E、ナイアシン、カルシウム、リン、鉄などの栄養素がたっぷり含まれています。
そんな糠に野菜を漬けることで、もともと野菜に含まれている栄養素が、5~10倍以上に増えるというのです。
それは、たんぱく質や食物繊維、ビタミンA、B群、E、カルシウム、リン、亜鉛、鉄などの栄養素が野菜に浸み込むからです。
糠漬けは、たくさんの栄養素を含みますが、唯一ビタミンCがありません。
それは、漬ける野菜に含まれているので大丈夫!
以上の事から、粕漬は、ほぼ完全食品というわけです。
では、気になる「ぬか漬け」の塩分についてお話しましょう。
ぬか漬けの塩分
塩分は細かく言えば、ぬか床の塩分量にもよります。
あまり食べ過ぎないように気を付けることがいいですが、無農薬のぬかを選ぶことや、精製塩ではなく、ミネラルを多く含む天然塩でぬか床をつくれば、血圧を下げてくれるのであまり心配しなくても大丈夫です。
だからと言って、食べ過ぎに注意しましょうね。
因みにその効果もご紹介しちゃいます。
- 便秘
- ダイエット
- 免疫力アップ
- 代謝力アップ
- 糖尿病
- 骨粗しょう症
- 美肌
- バストアップ
- がん予防
等々。
凄いですね!恐るべし、ぬか漬け効果!!
ぬか漬けの具材と漬け方
それでは、ぬか漬けの具材は何がいいのか調べてみました。
ぬか漬けの具材
人気の順に
- きゅうり
食感がいい。ビタミンCやカリウムが含まれ、ナトリウムを排泄する働きがある。 - 大根
食感がいいのと、食物繊維が含まれていて便秘に効く。 - 白菜
シャキシャキ感とみずみずしさが際立つ。カリウムや食物繊維が含まれている。 - キャベツ
ビタミンUが含まれていて、胃の調子を整えます。 - かぶ
コリコリとした食感。カルシウム・鉄・食物繊維・ビタミンCなどで便秘に効果があります。 - なす
味が浸み込みやすく、高血圧の人にはおススメ。 - にんじん
食感がいい。βカロテンが多く含まれ、老化防止に効果的。 - みょうが
発汗作用・血行をよくする効果 - ピーマン
苦味がなくなる。ビタミンCを多く含み、脂肪の代謝を促します。 - ごぼう
歯ごたえバツグン。イヌリンという炭水化物が腎臓機能を高める効果。
などが、ぬか漬けにおススメの野菜です。
この他にも、トマト、セロリ、長いも、アボカド、エリンギ、オクラ、エシャロット、パプリカ、りんご・・・・等々
ほとんどの野菜が漬けられるようです。
それでは、そんな素晴らしい「ぬか漬け」を漬けていきましょう~!!
ぬか漬けの漬け方
先ずは、美味しいぬか床作りから。
- 糠と自然塩(糠重量の12~15%)を混ぜる。
- そこに水(糠と同量)を加える(味噌くらいの固さになるように水の量を調整する)
- タネを入れる(昆布・唐辛子・粉からし・実山椒・かつお節・干ししいたけ 等)
- 野菜のくずを漬ける(捨て漬け)(ぬか床の塩分の調整をするために、最初の1週間は野菜くずを漬けて毎日混ぜる)
- 冷蔵庫で保管(1週間~10日程でぬか床が完成。その後野菜を漬け始められる)
さあ、いよいよ本格的なぬか漬けです。
上記の野菜を漬けてみましょう。
漬けたら必ずぬか床をかき混ぜましょう。
全体に空気が入るように底の方からかき混ぜます。
冷蔵庫保管なら4~5日に1回程度。常温の場合は、毎日です。
ぬか漬けの管理方法
せっかく美味しいぬか漬けができても、しっかり管理しないとダメになってしまいます。
次に、そんな「ぬか床」の管理方法をお話ししますね。
ぬか床がゆるくなったら
野菜の水分とか、ぬか床の塩分などで、どうしても水っぽくゆるくなってしまいます。
そんな時には、キッチンペーパーで上から押さえて、水気を吸わせてとる方法があります。
それ以外に、ぬか床にさらに、ぬかと塩を足して混ぜ合わせて復活させる方法もあります。
しっかり管理して、美味しいぬか漬けを食べましょう。
ぬか漬けの起源
漬物は、今から2000年ほど前の大和朝廷時代から存在し、当時は塩漬けで保存食でした。
奈良時代になると漬物も多彩に広がり、醍醐天皇の時代には、ぬか漬があったという文献が残されていますが、須須保利(すずほり)という漬床として臼で挽いた穀類と大豆を使った漬物があって、その穀物の代わりに米ぬかを使用したのが始まりのようです。
平安時代から一般庶民の間にも、野菜や食材を塩や味噌に漬けるようになりました。
ただ、米ぬかのぬか漬けの起源については、まだはっきりわかっていないようですが、江戸時代には、ビタミンB1が不足する脚気が流行りました。
ぬか漬けの糠のビタミンB1が野菜に吸収されるので、脚気の被害をある程度防いだと考えられています。
ぬか漬けは昔から優秀な漬物だったようですね。
まとめ
今回は「ぬか漬けの栄養と塩分が気になる!具材と漬け方は?管理方法は?起源も」について、お話してきました。
ぬか漬けはとても栄養豊富な優秀な食品で、塩分が多いので気を付けて食べる事。
具材は、野菜ならほぼ何でも大丈夫。
管理方法は、必ずかき混ぜることですが、水分処理も気に留めてください。
起源ははっきりしませんが、奈良時代から食されていたようです。
ぬか漬けは、とても栄養のある食品です。挑戦する価値は大いにあります。
漬物文化が、このぬか漬けによって大きく変わったことは、言うまでもありません。
ぬか味噌女房などという言葉がありますね。家族の健康のために、毎日ぬか床をかき混ぜながら、ぬか漬けを漬ける。なんて素敵な奥様でしょうか。