江戸川乱歩の「屋根裏の散歩者」という探偵小説を思い出しました。
確か、郷田という男が、同じ下宿屋の遠藤という男を、大きな口を開けていびきをかいて眠っている時に、屋根裏の節穴から毒薬を垂らして殺害する。というものでした。
今回は、この大きな口を開けてかく「いびき」に注目したいと思います。
自分がいびきをかくかどうかは、よくわかりませんよね。
でも、男性の41%、女性の15%は、いびきをかくのだそうです。
いびきは、睡眠時無呼吸症候群や高血圧症、糖尿病、心臓病、脳卒中などの重い病気の原因になり、中には死に至る人もいます。
今回は、気にしないでいると怖い「いびき」のお話です。
いびき改善方法について、原因と対処方法に迫ってみましょう!
いびき改善方法
①睡眠環境をかえよう
寝ている間に口呼吸をしていると、重力で舌が落ちて気道をふさいでしまいます。
この状態が続くことで気道が振動して音を出し、「いびき」になるのです。
気道を確保するために、仰向けではなく、横向きで寝るようにしましょう。
そのためには、枕を変えてみることもおススメです。
「いびき枕」として、気道が開きやすく、呼吸しやすくなる形状の枕も市販されているようです。
②鼻呼吸
日ごろから意識的に口を閉じてできるだけ鼻で呼吸するように注意すると、睡眠中も自然と鼻呼吸するクセがつきます。
口呼吸を鼻呼吸にシフトするだけで呼吸が楽になり、いびきの原因である気道の振動も起こりにくくなるそうです。
また、睡眠中に鼻腔を広げてくれる市販のテープを使うと、鼻呼吸が驚くほどスムーズになって簡単にいびきを止めることができるそうです。
口が開かないように上唇と下唇をふさぐ口閉じテープや絆創膏を貼るのも一つの手です。
③肥満を改善
肥満を改善することはいびきをはじめとする様々な病気の予防にもなります。
太っているというだけで、理想体型の人よりも酸素を多く必要としますが、そのために呼吸が深くなります。
そのため、空気抵抗が大きくなって、大きないびきをかくようになるのです。
肥満がいびきの根本的原因になっている場合、減量をすることで解消されます。
④改善のお助けグッズ
マウスピースをつけると顎は後退しにくくなるため、手軽な「いびき防止器具」と言えます。
睡眠時無呼吸症候群などの重大な障害がある場合、マスクを装着して空気を送る装置での治療が行われます。
⑤手術
顎や口蓋の形に原因がある場合は、手術によっていびきや睡眠時無呼吸症候群を改善することもできます。
いびきの原因
次は、知らないでいると怖い「いびき」。その原因について見ていきましょう。
先にも述べましたが、いびきの原因は寝ているときに気道がせまくなることです。
寝ている間に口呼吸をしていると、重力で舌が落ちて気道をふさいでしまいます。この状態が続くことで気道が振動して音を出し、いびきをかくことになります。
いびきは睡眠時無呼吸症候群や高血圧症、糖尿病、心臓病、脳卒中などの重い病気の原因になり、中には死に至る人もいます。いびきを改善せずに放置することで思いがけない病気になってしまうなどということも大いにあるのです。
では、そんないびきの、気道が狭くなる原因について調べてみましょう。
①肥満
いびきの根本的原因の多くは、肥満です。太っていると、咽頭の壁や軟口蓋に脂肪がつくため、喉が狭くなってしまいます。普段の生活でも喉が狭くなっているのに、睡眠時には、更に気道をふさぐことになるからです。
②扁桃腺肥大
扁桃腺が大きいと喉が圧迫され、空気の通り道である気道を狭くしてしまいます。
その狭い気道を、空気が通るたびに振動が起こるので、それがいびきになるのです。
扁桃腺が喉を圧迫していると、睡眠時以外でも呼吸が困難になります。
喉が狭くなる睡眠時に、さらに呼吸が苦しくなるのは当然とも言えます。
③口呼吸(鼻づまりなど)
先にも述べたように、口呼吸をしている人はいびきをかきやすいとされています。
実際にいびきをかいている人のほとんどが、口呼吸をしています。鼻詰まりによっても起こります。
特に子供が風邪を引いて鼻が詰まった時などに、いびきをかいていることがあります。
④筋肉の弛緩(飲酒や疲労)
お酒を飲んだ時などは、体がリラックス状態になることからもわかると思いますが、筋肉の緩みから睡眠時には舌が喉の奥に落ち込み、気道が狭くなるためにいびきをかきやすくなります。
また、体内にアルコールが入ると血行が促進されるため鼻の奥の血管が膨張し、粘膜が腫れて鼻づまりが起こるので、その結果さらに気道が狭くなりいびきをかく原因となります。
⑤顎の小さい人
噛む力が弱いということは、顎周りの筋肉が弱いため睡眠時に舌を支えることができず、喉の奥へ落ち込んで気道を狭くしてしまいます。
また顎が小さい人は顎が通常より奥に後退していることが多く、そのため日頃から気道が狭くなり、いびきをかきやすくなります。
子供の頃から柔らかいものばかりを食べ、普段固いものを食べていない人は自分がいびきをかいていないか一度確かめてください。
また真横から見て顎が後ろに後退している人は注意が必要です。
いびきの対処方法
いびきをかくのが気になるようでしたら、次のような対処法をおススメします。
①横向きで寝る
軌道が圧迫されないように横向きで寝ましょう。
②枕を変える
普段使っている枕を少しだけ高くしてみましょう。
すぐに枕を購入する必要はありません。
枕の下に、タオルケットか厚手のバスタオルを敷きます。
それだけで枕が高くなるので、この状態で眠ってみて、いびきが軽減されるかどうか確認してみてください(録音して確認するのがベストです)。
硬めの素材は、重みがかかっても高さが変わりにくいです。
いびき対策には良い素材と言えます。
③鼻呼吸をする
普段から口で呼吸している方は、寝るときも口を開けて口呼吸をしている可能性が高いです。
しかし、口呼吸だと舌が沈みこんで気道を圧迫し、いびきを悪化させてしまいます。
他にも口呼吸は口臭の原因になったり、関節リウマチ、花粉症、ドライマウスなど、様々な病気を引き起こします。
鼻呼吸にすることは、いびきを治すだけでなく、他の症状を治すのにも効果抜群です。
まとめ
知らないうちに自分もかいているかもしれない「いびき」のお話をして来ました。
「いびき改善方法とは?原因と対処方法を知ることから始めよう」に、ついてでしたが参考になったでしょうか?
改善方法は、いくつかありました。枕や、寝方、肥満、呼吸法、それからマウスピースなど。深刻な場合は手術という方法もありましたね。
原因はひとつ。寝ているときに気道が狭くなることでした。
気道が狭くなる原因は、肥満や扁桃腺の肥大、お酒やストレスなどによる筋肉の弛緩、それから口呼吸や、顎が小さい場合などでした。
対処法としては、横向きで寝ること、枕をかえること、鼻呼吸をすることでした。
もしかして自分もいびきをかいているかもしれないと思ったら、家族やパートナーに確認するとか、録音してみて下さい。
ふさわしい対処法で快眠生活ができればいいですね。