何を隠そう、私は中学時代「鉄欠乏性貧血」で通院し、激しいスポーツなどにはドクターストップがかかり、当時バレーボール部のアタッカーだったのにもかかわらず、泣く泣く部活動を見学する羽目になりました。
少し無理をすると、息切れ、めまい、耳鳴り、目の前が白くなる・・・そんな症状で何度も倒れました。
気が付くと保健室。
大嫌いなレバーやホウレンソウをたくさん食べたりしましたが改善されず、高校生になってから少しずつ治ってきました。
今日は、そんな辛い「貧血」のお話です。
貧血に良い食べ物と飲み物について、さらに貧血の原因と症状から対策まで紹介します。
貧血に良い食べ物と飲み物
まず、貧血は鉄が不足していることが原因ですので、鉄を多く摂り、吸収しやすい食事をすることが改善のための一番いい方法です。
貧血に良い食べ物
そのためにはどんな食べ物がいいのかお話していきましょう。
- レバー (豚・鶏)
- はまぐりの佃煮
- たまごの卵黄
- パセリ
- あゆの塩焼き
この他にも、しじみ・いわし・ひじき・きくらげなどがおススメです。
貧血に良い飲み物
それでは、貧血に効く飲み物についてご紹介しましょう。
- 粉末の抹茶
- 粉末のミルクココア
- 昆布茶
ただし、注意したいのは、緑茶・紅茶・コーヒー・赤ワインです。
この飲み物に含まれている、カテキンの主成分である「タンニン」が貧血によくないとされています。
タンニンは、鉄分と結合しやすく、水に溶けにくくなるので吸収を阻害する働きがあるようです。
貧血の原因と症状
血液は、身体の中を循環する、有能な配達や回収の役割を担っています。
細胞に、酸素と必要な栄養素やホルモンなどを届ける、配達業務と、代謝によって生じた老廃物を体外へ捨てる、回収業務を行うことができるのは、血液が生体内で唯一の流動性をもった組織だからです。
そんな、血液の働きで最も重要な仕事は、酸素を全身に運搬することです。
この働きをつかさどるのは、血液中の赤血球にある血色素(ヘモグロビン)です。
血液が酸素を運搬する能力は、ヘモグロビン量とほぼ比例します。
貧血とは赤血球あるいはヘモグロビンの量が正常より少なくなった状態で、その原因によって多くの種類に分けられます。
私たちの身体は酸素と栄養素をエネルギー源として生命を維持しているため、酸素の運搬が十分に行われなくなると、あらゆる組織が酸素不足になりさまざまな症状がでてきます。
貧血の種類は主に4つあります。
①鉄欠乏性貧血
若い女性に多いのがこの「鉄欠乏性貧血」です。体内の鉄分が不足することで起こります。
急速な成長過程(赤ちゃんや10代の女子など)で、体内の鉄分の消費が盛んになり、そのため吸収が追い付かない場合や、過度な運動を続けて筋肉が鉄分を多く必要とする場合、妊娠中、生理や献血、痔や腸管の病気による出血が原因で、血液中の鉄分が欠乏してしまう場合などです。
鉄分が少ないため、身体中に酸素を運ぶ大切な役割を持つ「ヘモグロビン」が、出来きにくくなってしまいます。すると、呼吸して酸素を肺に取り込んでも、全身に酸素が運搬されないといった状況になってしまうのです。そして、脳が酸欠状態になると、頭がぼんやりするとか、頭痛やめまいの症状が現れます。それから、脳の酸欠を補うために心臓がさかんに働いて血液を送ろうとした結果、動悸や息切れを起こすといったことになります。疲れやすくなる、むくみが出るなどの慢性的な全身症状にもつながります。
これらの症状は、鉄と動物性タンパク質を積極的に摂取することで改善されます。
なお、食生活のように鉄の摂取が不足するのではなく、出血などによっても貧血を起こすことがあります。手術や大ケガで一度に大量に血液を失ったり、胃腸の癌や潰瘍、痔、月経などで少しずつ慢性的に出血し鉄分が不足する場合などですが、月経過多の女性は鉄剤を飲んでいてもなかなか改善しない例もすくなくありません。
貧血にまで至らなくても組織の鉄が足らなくなると、全身の細胞のミトコンドリア“細胞のエンジン”の機能が落ちてしまい、様々な症状が現れます。
②再生不良性貧血
骨髄で血液成分をつくる過程に異常があるために、血液の中の、赤血球や白血球、血小板のいずれも不足してしまう病気です。
ほとんどが原因不明ですが、親子でこの疾患にかかることもあります。先天性のことも後天性のこともあり、後天性では遺伝しないといわれています。
動悸、息切れ、倦怠感などの貧血症状の他に、白血球の減少によって体の抵抗力が低下し、気管支炎や肺炎などの感染症にかかりやすくなったり、血小板の減少によって血液が固まりにくくなり、出血が止まらなくなるなどの症状があらわれます。より深刻な症状が現れる可能性があります。命にかかわることもあるため、適切な治療を早期に受けることが重要な疾患と言えます。
③悪性貧血(赤芽球性貧血)
赤血球をつくるには鉄分だけでなく、葉酸とビタミンB12も必要です。この栄養が不足すると正常な赤血球ができず、貧血になりやすくなります。通常の食生活で葉酸が不足することはあまりないものの、妊婦では葉酸不足による貧血が比較的よく見られます。ビタミンB12については、胃液の作用によって吸収されるので、胃を切除する手術を受けた人に多いようです。
④溶血性貧血
赤血球は、つくられてから通常120日ほどで寿命を迎えます。古い赤血球は選別して壊され、肝臓でさまざまな過程を経てから老廃物が排出されますが、この貧血の場合は、赤血球の寿命が2週間程度で破壊されてしまう結果貧血をきたします。先天性または後天性の疾患で、多くは赤血球を異物として破壊する抗体がつくられてしまう、自己免疫性溶血性貧血という疾患だといわれています。
症状については、めまい・立ちくらみ・耳鳴り・動悸・息切れ・食欲不振などです。
いずれも、赤血球が不足すると、体内に酸素が回らなくなるため脳への酸素供給も減ってしまいます。そのため色々な症状が起こります。
貧血かもしれないと思ったら、自分でも判断する方法があります。
貧血になると爪が弱く、割れやすくなりスプーン状に変形することがあります。「スプーン爪」
爪の縁が反り返り、中央部分が凹んだ状態になります。
それから、貧血の場合は、あかんべえをすると目の下のまぶたの色が白くなります。
心配な場合は、早めに専門医を受診するのをお勧めします。
貧血の対策
それでは、貧血の対策についてお話していきますね。
貧血対策で一番効果的なのは、やはり普段の食事と睡眠です。
毎日の食事と睡眠
栄養と睡眠は大切です。
特に鉄分の補給については必須です。
先に述べた食べものと飲み物は、いつも意識して摂るようにして下さい。
睡眠不足は貧血の原因になります。
睡眠は身体を休めリラックスすることで、心も安定します。
貧血になってしまったら
貧血は急に来ることもありますが、前兆として冷や汗や耳鳴り、視覚の変化などがあります。
少し体調が悪ければ、安全で安静になれる場所に座ったり、横になりましょう。
たとえば、電車の中で貧血になったら、席に座るか、混雑していたら一度座り次の駅で降りてホームのベンチで休んだり、ひどい場合は救急車を呼んだり、呼んでもらいましょう。
いつも、保険証を持参したり、携帯電話に病院の電話番号を連絡先に入れておいたり、「私は貧血になりやすいので、すみませんが、体調が悪くなったときはここに連絡してください。」という、内容の紙を持っているのもいいと思います。
私が貧血で倒れて保健室に行くと、足を高く頭を低くしてベットで寝かせていただきました。
心配な場合は、早めに専門医を受診するのをお勧めします。
まとめ
今回は、女性に多い「貧血」について「貧血に良い食べ物と飲み物は?原因と症状から対策まで」をテーマにお話してきました。
貧血に良い食べ物は、レバー、はまぐりの佃煮、たまごの卵黄などを、他の食物とバランスよく食べることでした。
飲み物は、粉末の抹茶、粉末のミルクココア、昆布茶です。
貧血の原因は、貧血の種類によって様々ですが、赤血球あるいはヘモグロビンの量が正常より少なくなった状態です。
症状は、めまい・立ちくらみ・耳鳴り・動悸・息切れ・食欲不振などです。
対策は、日常的に鉄分の多い食事や飲み物を意識して、バランスのいい食事を摂ること、睡眠をしっかり確保することです。
貧血になったら、安全で静かな場所でしばらく安静にしましょう。
それでもまだ治まらない場合は、専門医を受診して下さい。
たかが貧血などと軽視しないで、一度専門医に相談したり、薬やサプリなど、現在はいいものがありますので、薬局で相談してもいいと思います。