鉛筆の濃さの種類が知りたい!「H」「HB」の違いは?

小学生の頃、筆入れを開けると削りたての鉛筆の臭いが、何とも言えず嬉しかったのを憶えています。
私は筆圧が高かったので、HBの鉛筆がすぐに小さくなってしまって、毎晩学校の準備をする時には、必ず鉛筆を削ったものです。
当時、私がいつも愛用していたのは、HBの三菱鉛筆でした。
でも上級生のお姉さんが、紙に何か書いたとき、薄くて細い字がきれいで、それが鉛筆の濃さのためであると知って、私の筆入れの鉛筆はそれからすべてHに変わりました。

フクちゃんフクちゃん

今回はそんな鉛筆の濃さのお話です。
鉛筆の濃さの種類と「H」「HB」の違いについて。
懐かしさと一緒に読んでください。

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鉛筆の濃さの種類

大人になると、鉛筆を使う事ってほとんどありませんね。絵を描くことが好きな私も、鉛筆を使うのは、せいぜいデッサンするときや、絵の下書きの時だけ。普段はシャーペンか、ボールペンです。
鉛筆は、ご存知の通り用途に応じて使えるような濃さがあります。そんな濃さについてみてみましょう。

鉛筆の濃さの種類は、下記の通りです。

鉛筆の場合、濃さは全部で22種類。

10H・9H・8H・7H・6H・5H・4H・3H・2H・H・F・HB・B・2B・3B・4B・5B・6B・7B・8B・9B・10B
10H~10Bまで。
Hが多いほど薄く、Bが多いほど濃い。というように決められているようです。
そうすると、HBというのは真ん中になります。濃さがこんなにあったなんて驚きました。

鉛筆を使う際には、用途に応じて変えて使用していくのがいいと思います。
①幼い子・・・筆圧が弱いので硬くて薄い鉛筆は不向きです。2B以上の濃さがいいと思います。
②大学受験・・・センター試験などでは、マークシートに記入する際に2Hより薄いものは機械が認識しないらしいので、HBより濃いものを使用してください。
③絵を描く・・・濃く柔らかい3B以上の鉛筆が適切です。明暗などを表現するのには、濃く柔らかい鉛筆で強弱をつけることで、表現の幅が広がります。
④製図や機械のデザイン・・・細かく書き込む必要がある仕事などには、2Hより硬い方が適しています。

「H」「HB」の違いは?

それでは、よく使われる「H」と「HB」の違いについてみてみましょう。

HとBの記号を最初に使ったのは、19世紀初めのロンドンの鉛筆製造業者ブルックマン社 (Brookman)です。
Bより濃いもの、Hより薄いものは、当初BBやHHと表したり、2Bや2Hと表したのですが、HBはのちにHとBの中間として使われはじめました。
H=Hard(ハード)硬さを表し、B=Black(ブラック)黒さを、そして、F=Firm(ファーム)引き締まるという意味を表しています。
鉛筆の芯は、黒鉛と粘土を練り合わせて焼き固めたものです。
黒鉛が多く粘土の少ない芯は、軟らかく濃い(B)。黒鉛が少なく粘土の多い芯は、硬く薄い(H)。
硬いものは芯が細く、軟らかいものは太いのが一般的です。

よって、「H」「HB」の違いは?
Hはハード、Bは黒さですから、HよりもHBの方が黒く書けて、芯がやわらかいということで、HBよりもHの方が、薄く書け、芯が硬いということです。
「HB」はHとBの真ん中として使われたようですね。

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余談ですが、以前は、基準となる鉛筆の濃さは、断然HBだったのですが、現在は2Bなんだそうです。
これは、子どもの筆圧が下がっていて、より濃い2Bが主流になったのではないかともいわれています。
特に、硬筆書写などではハネやハライが書きやすいため、2Bが好まれるようです。

日本に初めて鉛筆が渡来したのは江戸時代の初期。
オランダ人によって徳川家に献上されたと伝えられています。
当時文字は、墨を磨って筆で書くという時代でしたから、削れば芯が終るまで文字が書けるという鉛筆は、相当重宝なものだったに違いありません。
他にも、鉛筆ばかりではなく、枕時計や眼鏡、ガラスの薬瓶などが献上され、徳川家康が日本で初めて、オランダの新しい文化をとり入れた人物だったようです。
江戸時代は、こうしてみるとオランダの影響を大きくうけて、それが現代の文化の基盤につながっているようです。

中学時代、担任の教師がクラス全員に、「鉛筆は鉛筆削りではなくナイフで1本1本削りなさい。」と言われ、毎日ナイフで1本ずつ削って学校に行くと、教師がそれをチェックしたのを憶えています。
今思えば、悩を活性化するトレーニングだという教師の持論だったようです。
そのせいか、私は学生時代、その後シャープペンシルを使いませんでした。
そうやって、鉛筆を1本1本削る事で、鉛筆に対して愛着が湧き、鉛筆が好きになったからです。

最後にまとめ

今回は鉛筆について「鉛筆の濃さの種類」「H・HBの違い」などをお話しして来ました。
昔から、鉛筆などの筆記具の文化は、文字を書き伝えるために、人々の生活にとても大きな役割を果たして来ました。
現代は、手紙はメールで、資料はパソコンで済む時代になりましたが、このまま鉛筆で文字を書くということが、ますます無くなってしまうのでしょうか。
懐かしい鉛筆を、もう一度ナイフで削って、使ってみようかな・・・なんて思ったりしています。

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